自然素材と高断熱のベストミックス
当社の家づくりでは、床材は杉の無垢板を標準仕様にしています。これを現場で大工さんは一枚一枚吟味しながら張ります。本物の板なので、中にはねじれて使えないものもあるからです。工場製品のフローリングとは性質が全く違います。
杉の床板は、その中に気泡がいっぱいあるため、冬は足に温かく感じられます。また梅雨の時期には、家じゅうの床板が湿度調整の役目をしてくれます。
また、当社が開発した床下換気暖房ファンにより、エアコン1台で床が温まり冬場でも素足で暮らせます。廊下やトイレ・洗面脱衣室でも床の温度差のない暮らしを是非味わって頂きたいと願っております。
夏場、じっとりとするときは、水拭きした床を素足で歩いていただければ、そのすがすがしさにビックリされると思います。住まいの床は、衣類と同じような身に着けるものと同じ、身近な素材なのだと実感します。
当社の杉床材は無塗装にてお引渡ししております。木の本来のもつ素材感を味わって頂くためもありますが、無塗装であるからこそ10年20年後も美しい経年変化の状態になるからです。
数百年の時を経た神社仏閣の床板も、無塗装でありながら風格ある味わいを醸し出しています。
木の繊維の中に異物であるオイルや塗料を沁み込ませると木自体は窒息し本来の艶を出せなくなります。無垢の板は水拭きのみでつやを出し、落ち着いた経年変化をしてゆきます。余計な作為は必要ありません。
無塗装の効用として、しょうゆやソースなどを溢してしまっても、その部分を水洗いすれば汚れが抜けていくという事実が知られていません。また、濡れタオルの上から熱いアイロンをあて水蒸気を発生させると傷やへこみもほとんど復元します。この様に、塗装品にはできない技も使えます。無垢の木への失われた知識を、再度伝えてゆきたいと思います。